2011年3月4日金曜日

料理党の読書

東京・代官山のチェリーテラス本店には素敵な料理文化のライブラリーがありました。

簡単な登録さえすれば、誰でも利用できる(購入者でなくとも)スペースです。

本屋のコーナーのように、単なるレシピブックがずらり並んでいるのではなく、
そこはライブラリー。
 調理や食材の文化的な背景や世界各地の郷土料理・歴史的背景の本など、
さすが、道具とお料理を結びつけ、ハードだけでなくソフト面でも、
30年にわたって、「伝統を大切にするモダンキッチン」を支援してこられた、
チェリーテラスの知恵の骨太さを感じるラインナップ。
 並ぶ背表紙を見るだけで、背筋ゾクゾクです。

代官山近辺に来ることがあれば、料理好きにはぜひ、訪問必須です。


さて、足元にも及びませんが、
そういう意味で自分のライブラリーの永久定番となれる本、
いわゆる「材料配合表」でないものを、
もっと読んで勉強したいなと再考中です。

今のところ、いちおうそのポジションと言えるのは、この1冊ぐらい。
ブランドバッグも宝石も持たぬ、わたしのお宝です。

なんというかこう、ばばーん!!と
辻嘉一「ご飯と味噌汁」全400ページ。 
ネタはお米と味噌汁だけ、しかしながら歴史、科学、精神論、
季節の歳時記、食材の見極めを網羅した一冊。
そのときどきで、開いてはつまみ読む。どれもこれもが美味しい話。

ちなみに本書冒頭のことば、、、文豪キターー!!

 さらにワンモア、文豪2コンボキターー!!!

古書店で一目惚れの恋に落ち、
値段といい重さといい、清水の舞台から飛び降りて買ったこの一冊には、
和紙に印刷された付録の「朝の味噌汁献立こよみ」が新品のままついていました。


驚かされるのは、夏の味噌汁の具に「キャベツとトマト」が。
1969年発行の本ですよ。


日本食は常に伝統であり、常に新しかったのだわと、
しみじみ癒されるのは、このオタク番長だけでしょうか。

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