2012年4月25日水曜日

お野菜振るひと、載せるひと

 


こちらは、春野菜のごろごろカレーという、学研社員食堂のTFTヘルシーメニューです。

野菜を油で炒めずに「蒸し野菜を載せたカレーソース」で一品とする、という組み立て方
 
カレーをヘルシーにするすごい工夫、大発見です。

メニューは、西洋フードコンパスグループさんによるものです。

野菜とソースの工夫ももちろんのこと、味の組み立てにもぬかりありません。

御紹介した調理工程もさることながら、更に重要なポイントは、
カレーソースが本格的にスパイシーで、奥深い満足感ある味だったこと。


この、
コク辛カレーソースによる、強い「引き」のおかげで、トッピングのあっさりした蒸し野菜が、ぐいぐいっと「野菜カレー」のメンバーの1員に交わって違和感なし!となっている〜。見ても、味わっても、一皿のカレーとして素知らぬ顔して収まる逸品。さすがプロのレシピです。

「我慢や妥協しながら食べるヘルシメニュー」は、
TABLE FOR TWO の一番キライな残念スタイル。
このカレーの技と味には、心から参りました。

さて、もうひとつ、今度は社食ではなく街なかより、
じょうずな野菜の食べ方、という点で、可愛くて面白い商品を発見。

エバラ食品工業㈱さんからの「お野菜シェイク」。

生野菜に、粉のフレーバーをシャカシャカ振って食べるという発想。

商品のハウツー映像はこちら

あ、要フラッシュですね。商品ページはこちら

ちなみに「生野菜をおやつに食べる方法」としてご提案です。
そんな素敵な習慣!うれしすぎる!

サラダ未満野菜スティック以上的な、めんどくさがりサンの野菜生活入門にも、なんだか役にたちそう。スゴイですね〜!

きっと、わたしたち大人の新しいオヤツや夜食、おつまみにも、嬉しいはず。
先月御紹介してアクセスが一気に集中した記事
10kg痩せた『まずは野菜』ダイエット」にも有効かも!

本日渋谷区内のスーパーで偶然見つけました。気になりすぎるので、我が家でも買いにいこう。


【番長】




2012年4月20日金曜日

【食育って何?】ピーマン嫌いの「なぜ?」その2

シェフ見習い兼三歳男子の母の紀玉(のりたま)です。

前回の続きですが、「苦味」や「酸味」は、乳児や子どもにとって、毒物や腐敗物だから、キケンと捉えられてしまうのだそう。


だけど、苦いピーマンもゴーヤも春菊もたらの芽も安全ですし、美味です。
酸っぱいトマトも、レモンも、梅干も、酸味という欠かせない美味しさのひとつ。

さて。人は火もあり調理のできる食文化のあるところで育てば、
生でいただくよりももっと安全に食べ物を食べられるようになります。

けっか、原始的な甘み・塩味・うま味、以外にも苦味や酸味が加わり、味覚の幅が広がることになりました。 しかしこれは私たちの食文化によって培われたものであって、生まれたてのベビーの本能や、ベビーを卒業したばかりの、ピュアな子供の舌にとっては、まだまだ「知らないこと」「わからないこと」なのです。

だから大人の役目は、「“苦味”や“酸味”は“キケン”ばかりではなくって“安全”で“美味しい”ものもあるんだよ。」とベビーや子供の舌や脳が理解するまで、何度となく学習(脳への刷り込み)が必要で、その学習が、本能に基づいた好き嫌いというハードルを越えさせてくれるのです

現在では「苦味」や「酸味」は子供に『教える味』と言われています。
 
あなたも「大人になって嗜好が変わった」って体験したことではありませんか?
あるなら、そう。それなのです!

ピーマン嫌いだった子供の頃の私も、 
思い返すと克服のキッカケは食卓に何度となく出された母の“ピーマンとおかかの煮付け“。




ある日ふと興味が沸いて箸を伸ばし「あれ?ピーマンって美味しいいじゃない!」って思ったここからピーマン嫌いを卒業しました。

 といっても母は私に食べさせなければ!なんて気負いはなく、単に自分が食べたくて食卓の一品に並べていたのでしょうけれど。(笑)

 でも、「食育」ってそういうことなんですね~。

紀玉の息子の三歳怪獣も今はピーマンなんて絶対ノーです。
気合い入れて作った料理もプイと横向いて、キレイによけて残します。やれやれ。
 

だけどそれも、息子のワガママではなくって、
リスクを回避して安全な食べ物を探し出そうと子供ながらにしようとしているんだなぁ。
そう思うと、ちょっとエライのかしらん?と優しく微笑んでしまいます・・・っていうのは理想の紀玉の姿です。(笑)

現実は非・優雅、非・おっとりな、にぎやか子育て真っ最中なので。

まだまだ我が家の食卓でも、刷り込みの食育は現在進行中です!!
ご同輩のみなさま、時間のかかるこの学習、どうか気負わずいきたいですね。


【TFT栄養チーム 紀玉】

2012年4月19日木曜日

【食育って何?】ピーマン嫌いの「なぜ?」その1





















シェフ見習い兼三歳男子の母の紀玉(のりたま)です。キッチンつれづれ、今回は「食育」のお話です。
「ピーマン嫌い・・それは人類のロマンです!」なんのこっちゃ、というタイトルですみません。

あなたや、あなたの周りの大人でも子供でも、ピーマンがキライって方いませんか?
今でも子供の嫌いな野菜の上位にランクインしてます。
私も子供の頃はとてもピーマンが嫌いで食べませんでした。

でも、アラフォーのいまでは“ピーマンとおかかの煮付け“なんてもう好物のひとつです。甘辛のタレとピーマンの苦味で、温かいご飯がたまらずススミますよね~!


この「ピーマン嫌い」はただの私の「子供のワガママ」だと思っておりました。


が、違うんです。実は!
そこにはふか~いワケがあって、大きくいっちゃうと人類の壮大なロマンがあるんです!

ピーマンって苦味がありますよね?
子供の脳は、これを「毒」と判断してしまうんです。
でも、なんで脳はそんなコトをとしてしまうのか?それは「自分の身を守るため」。

例えば・・あなたが無人島に流れ着き、お腹がペコペコ。
そこで初めて見るフルーツが何種類かあったとします。
まず、一つ食べたら「にが~い!!」
あなたはきっとぺぺっと吐き出して、他の実に手を伸ばしませんか?
他の実も齧ってみて、びっくりするくらい酸っぱかったとしたら
「まだ熟れてない??腐ってる??」とこれまたぺぺっと吐き出すと思いませんか?
そして、最後に食べた実が甘~いお味なら、
その甘い実の色や種類を覚えて探して食べることでしょう。

人間にとって、味覚の基本は甘み・塩味・うま味・苦味・酸味という、5つの味だと説明されます。

そして人がオギャーと生まれて母乳や粉ミルクを飲んでいる間は、
基本的に「甘味」「塩味」「うま味」の3つだけが与えられています。
(粉ミルクはキャンディー並に甘いですし、母乳も実はうす甘いんですよ~。ふっふっふ。)

この甘味・塩味・うま味は、それぞれ、
エネルギー源、ミネラル源、たんぱく源の味として、脳に受け入れられます。
体に必要な、「安全」な味と理解されます。

でも、その五つの味から漏れる「苦味」や「酸味」は、乳児の間はまだ未知の味。
そして、ベビーがどう捉えるかというと「苦味」=「毒物」。キケン、警戒信号。
酸味=「腐敗物」これもキケン、と捉えられることになります。

つづく

【TFT栄養チーム 紀玉】